月か゛うつった試しがない

月か゛うつった試しがない
ちなみに、夕方ではなく明け方だったり。
家族がどんどこうるさくて…久々に六時代に起きてしまった。
そのあと二度寝三度寝したわけですが。






ジジイが書きたーい!本編に全くもって関係ないがっ!
時のを書けばいいんだろうが、時のの時楽しいのはジジイじゃなく、ラグリスとサイギだ。
うん、そう、ジジイとアジカが書きたーい!
前もおんなじこと、ここに書きに来た気がする。


***

「人間は脆弱な上、愚かで滑稽だが……」

 ジーニー(魔神)は金にも藍にも留まることの知らぬ深色の瞳を、彼女に縫いとめる。

「お前は、美しいな、アジカ。綺麗だ」

 飾り立てられた服。手を入れ艶めいた髪。
 けれども、それらをかすませるほどに、女の造形は美しかった。
 ランジュールは、アジカの顎に指をかける。

「それだけ?」

 くいと、顎を上向けにすれば、女の表情はよく見えた。
 秀眉を歪ませ、アジカは「たった、それだけ?」と問う。
 何に対しての自嘲か。ふっと微笑して、女は、ジーニー(魔神)に向けていた視線を鬱陶しそうに横に逸す。
 このところ女がよくする表情だ。よくまとう空気。
 まただわ、と彼女はごちる。

「恋をしてるのは私だけね。これじゃ恋に恋をしてるようなものだわ。どこぞの夢見がちな娘となんら変わらない」



 ただ一つだけ。
 この顔だけは、あまり好ましくない、という妙に焦燥を帯びた不確かな確信に――彼は気付きつつも、解することは不可能だった。

 

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